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教授になるって、どうやんの?研究職のキャリア形成について 理系大学生・大学院生向け
☆ 2/5 2項と3項、導入文追加しました
☆ 2/7 4項を追記しました
☆ 2/12 5項、導入文(4-5文目)を追記しました
☆2/16 キンコン西野さんのVoicyを掲載しました
☆3/5 記事の最終項まで完成しました。
こんにちは、理系博士で主婦のリカと申します。
この記事は、大学での研究職で食べていきたい!と思っている方、検討している方に向けて書いています。
飲み会一回ぶんなので、今月は飲み会増えたな、くらいで将来についての参考情報を得てみてください。
また、質問やここ分からん〜!などあれば、レビュー欄に書いておいて下さい。
もしくは、Twitter @rika3hakase までDMください。
では、本題です。
大学のポジション争いって、本当に熾烈ですよね。
九州大学大学院で博士課程を修了→九州大学医学研究院で研究員を2年していました。
今は、高校生・大学生のキャリアカンセリングを事業として始めるべく、準備をしています。
早速ですが、大学時代の業績について一部ですがご紹介します。
筆頭著者(ファーストオーサー)としては、5本、共著も合わせると10本の論文を査読付きの雑誌に通してきました。
また、投稿当時2011年のインパクトファクター(IF2011)において、高いレベルの雑誌にも複数の論文が掲載されました。
1. Angewandte Chemie International Edition IF2011: 13.455
2. Journal of Materials Chemistry IF2011: 5.97
3. Biomacromolecules IF2011: 5.479
今後のキャリアを研究者で考えているのであれば、論文の「数」と「IF」は最低限持っておきたい武器になります。
博士課程修了までに、同研究分野で助教をしている新人の先生と同じくらいの本数があれば、基本的に仕事を取ることに困りません。
私の場合は、農学部から農学研究院に上がり、材料科学を専攻していました。
当時、その分野だと、助教の先生方がファーストオーサーで5本持っておられたので、6本を目指しました。
IFの最低限度としては1.0以上、できれば3.0以上を視野に入れていました。
結果的に、全ての論文をIF3.0以上の雑誌に掲載することができました。
数ヶ月や数年かけて行なった研究成果を、論文としてきちんと評価されるべき雑誌に掲載させることは死活問題ですよね。
ここでは、私が当時、担当教員からいただいた指導とその時の状況をお伝えすることで、あなたのキャリア形成に少しでもお役に立てればと思います。
当時の先生は本当に戦略家で、大変お世話になりました。
今でも同窓会で年に一度お目に掛かる機会をいただいてます。
この記事が少しでもあなたのキャリアの助けになれば、嬉しいです。
1.指導教官(研究室)選び
まだ研究室に所属してない!という場合は、研究室を選ぶ、つまり、自分の指導教官を選ぶとことから気をつけることがあります。
もちろん、自分の興味があるテーマを扱っている研究室を選ぶということが大前提です。
その範囲において、もし選択肢があるのであれば、以下の点を確認してみてください。
①指導教官と会話やメールでコミュニケーションが取れる②指導教官が「議論大好きマニアックタイプ」よりは、「頭良い戦略タイプ」である③指導教官ができれば〜40代、助教か准教授が望ましい(たぶん)
①について、あまりにも基本的なことですが、とても重要です。
ユーモラスな会話やマニアックな話ができる先生は非常に多いのですが、実績を積む(=仕事)の話がちゃんとできる人、というのは大学では貴重かもしれません。
仕事のコミュニケーションが取れない先生の場合、積極的に論文作成を指導してくれない可能性もあります。
指導というのは、もちろん手取り足取りというわけではなく、キャリア形成のために積極的に論文作成のサポートをしてくれるという意味です。
研究大好きマニアックタイプの先生は、そもそも俗世から逸脱しているので、世間に発表しなきゃ、とか、業績あげて出世するぞ、などの発想はあまりありません。
実験や研究そのものを愛してやまないので、論文作成にはなかなか時間を割かれない傾向があると思います。
論文書くために実験と結果・考察をまとめるのって、大変なんですよね。
時間も労力もかかるので、その分を実験活動に当てたい・・・と思うのも無理はありません。
ただ、それだとあなたのキャリアは一向に形成されませんので、研究者としての生命が絶たれてしまうことになります。
要するに、あなたのキャリアを作ることが指導教官にも大きなメリットを生み出す状況が最適です。
そうすると、戦略的に考えることが好きで研究をされている先生で比較的若く、これから1つ上のポジションを狙っている助教や准教授の先生が指導教官になってもらえると状況としては最適ですね。
ここでいう「若い」というのは、実際の年齢で行くと40代以下かなと思いますが、年齢に関係なく勢力的に研究されているのであれば問題ないとは思います。
ただし、50代後半で教授になっていない、という状況がどんな理由なのかは確認しておくといいかもしれません。
教授職はポジションが開かないとなれませんので、単にタイミングの問題なのか、それともやる気や勢いばかりで成果がイマイチパッとしない、という状況なのか。。。
見極めは難しいと思いますので、年齢を1つの基準にしてもいいと思います。
各先生がどういったスタイルなのかを見極めて選ぶことをお勧めします。
2.研究テーマ選び
研究室と指導教官が決まったら、次にテーマ選びですね。
ここもかなり重要です。
キャリアを作るという点だけでいうと、テーマは大きく2つに分けることができます。
大学で研究職に就きたい方におすすめ